くらし情報『【インタビュー】ほとばしる情熱と愛情をたたえ、中川大志が懸けた10代の集大成「自分にとっての代表作」』

2018年3月6日 18:50

【インタビュー】ほとばしる情熱と愛情をたたえ、中川大志が懸けた10代の集大成「自分にとっての代表作」

「知念くんとは、それぞれ別で練習していたので、連絡を取り合って“どれくらい進んでいるの?”みたいなやり取りをしていましたよ(笑)。知念くんにすごく感化されて、負けられない思いで練習していました」。そして、撮影直前になり、中川さんと知念さんは初めて音合わせを行った。「その日のことはいまでも忘れられません」と中川さんは声を弾ませる。

中川大志『坂道のアポロン』/photo:You Ishii

「初めて合わせたときの感覚が、すごく楽しくて、ドキドキして。僕が台本で読んでいたもの、漫画で読んだもの、アニメで見たもの…『坂道のアポロン』の中で、キャラクターが本当に楽しそうにキラキラした笑顔で演奏している、客観的に見ていたものが、一緒にセッションしたときに自分のものになったんです。“ああ、こういう思いだったんだ”とすごく感じました。音楽は言葉が要らないんですよね」。
音楽で会話することを身をもって感じた中川さんと知念さんの生のセッションは、演じるという概念さえ超え、千太郎と薫による息の合った絆の結晶となった。到底10か月で成したとは思えないほど、ほぼ吹き替えなしの完璧な演奏シーンができあがり、説得力を持って物語をリードする。

饒舌だった中川さんは、何かを思い出したのか、一瞬口をつぐんだ後そっとつぶやいた。

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