くらし情報『【インタビュー】世界国際女性デーで開催される「ウィメンズ・マーチ東京」は、女性が抱える“モヤモヤ”を共有する場』

【インタビュー】世界国際女性デーで開催される「ウィメンズ・マーチ東京」は、女性が抱える“モヤモヤ”を共有する場

2018年3月7日 18:05
 

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Photo by cinemacafe.net

3月8日(木)は世界国際女性デー。

アメリカでは昨年の1月、トランプ大統領就任の際に大規模なデモが開催されてから、ますます女性の権利について訴えるデモや運動が増えてきている。昨年のハリウッドでのセクハラ問題について訴えた「#Metoo」からはじまり、よりポピュリスティックに女性に対する差別や暴力を訴えた「#TIMESUP」などのムーヴメントが起こっている最中だ。

またアメリカ以外の世界各国でも、各地で様々なアイデンティティやバックグラウンドをもつ人々が、差別や暴力を許さないという意思のもと立ち上がっている。

今年予定されている世界のウィメンズ・マーチの内容は、アジア女性資料センター公式サイトによると以下のように発表されている。

“2017年1月の米国大統領就任式直後に行われたウィメンズマーチに続いて、2018年1月21日にはガーナ、中国、ドイツ、スウェーデン、イラク、カナダ、メキシコ、ニュージーランド、コロンビアなど34か国以上で120ものマーチが行われた。(…)現在、国際女性デーに向けて世界各地で、シンポジウムから映画祭、音楽イベント、ワークショップやフェミニスト・ダンスパーティーまで、さまざまなイベントの準備が進んでいる。この日にウィメンズマーチを開催することを発表しているのは、アルゼンチン、フランクフルト、ジュネーブ、インドネシア、ロンドン、モントピリア、チューリッヒ、東京など。オスロで行なわれるマーチの実行委員会は「#MeToo―沈黙から女性の権利の闘いへ」というキャッチフレーズを発表している。”
※アジア女性資料センター公式サイトより引用:http://jp.ajwrc.org/2974

そこで、東京でも開催される「ウィメンズ・マーチ」をより詳しく知るため、「ウィメンズ・マーチ東京」実行委員の濱田すみれ氏にインタビュー。

女性が抱える“リアルな声”はマーチにどのように反映されるのか。そしてウィメンズマーチに参加する意味などを伺った。

ウィメンズマーチ東京のおおまかな活動と、どのようなモット―で活動しているのか教えてください。

濱田:ウィメンズ・マーチ東京は、国際女性デーである3月8日に行うデモの名称です。このデモは、実行委員会形式で企画・運営しています。ウィメンズ・マーチ東京2018に向けては、もともと女性運動に関わっていたり、関心のある仲間が、2017年12月頃から集まり、今年の実行委員会を結成しました。

ウィメンズ・マーチ東京2018のモットーは、2017年に引き続き、女性たちが日常で感じている「生きづらさ」を共有し、横に繋がり、社会を変える力を得られる機会をつくりたいということだと思います。

ウィメンズマーチ当日はどのようなルートで何時から実施されますか?

濱田:今回のマーチは19時に国連大学から出発します。国連大学は地下鉄表参道駅B2出口から徒歩5分、JR渋谷駅から徒歩10分の場所にあります。

国連大学前出発→青山通りを表参道方面へ→都道413号線を左折して原宿方面へ→明治通りを左折して渋谷方面へ→神宮前六丁目の信号を斜め右方向へ→ファイヤー通りを南へ→渋谷駅前を左折して青山通り方面へ→国連大学前に戻ってゴールです。

ウィメンズマーチでは、どんなことを意思表示すればよいのでしょうか?

濱田:一番大切なのは、ウィメンズ・マーチをきっかけに、参加者自身が何に違和感を感じていて、それによってどんな気持ちになってるかを見つめ直し、それを表現してみることだと思います。誰かに言われた社会問題ではなく、あなた自身の問題として、ぜひ「モヤモヤ」や「しんどさ」を声に出してほしいです。

具体例を出すとキリがないほど「モヤモヤ」の数は多いと思いますが、例えば

「正社員と同じ仕事をしているのに、非正規枠で雇われているために低い給料で働くことに納得できない」

「同じように課題を達成しているのに、男性の同期はどんどん昇進してもわたしは昇進できない。わたしが女性だから?」

「安心して預けられる保育園がもっと増えて、子どもにより良い環境で育ってほしい」

「保育士や介護士の給料をもっとあげて」

「職場や家庭の中でのさまざまなハラスメントや暴力を許さない」「自分のセクシュアリティや性別への違和感に対する偏見にさらされてつらい」「セクシュアリティや性別への違和感に関する嫌がらせをやめろ」「長時間労働はもうイヤ」「家事や育児を自分ばかりやるのはうんざり」「外国籍であること、女性であることが重なって生じる悩みが、いつも後回しにされてきたことに、もう我慢しない」「自分の体のことなのに良く知らないことが多い。女性の体や健康に関する信頼できる情報がもっとほしい」「ちゃんとした性教育を受けたい」という声があります。

これらは、次のような社会問題につながっています。

同一価値労働同一賃金がないがしろにされていること、男女間の賃金格差、職場での男女差別、安心して子どもを預けられる保育園の不足、保育士や介護士などのケア労働者の不当な低賃金、セクシュアル・ハラスメントやレイプなどの性暴力、家庭内など親密な関係のなかでおきる暴力、セクシュアル・マイノリティに対する差別や偏見、外国籍であることに対する差別や偏見、さまざまなマイノリティへの差別や偏見に基づく暴力、長時間労働、不平等な家事や育児の負担、外国籍女性であることの複合差別や生きづらさ、リプロダクティブ・ライツ(性と生殖に関する権利)が保障されていないことなど。

ウィメンズマーチは男性もいってよいのですか?

濱田:年齢やジェンダーなどは問いません。誰でも参加できます。

ウィメンズマーチに参加する意義はなんなのでしょうか?

昨年以来、3月8日に行っているウィメンズ・マーチ東京に参加する意義は、いまの自分が抱えている「モヤモヤ」や「しんどさ」を声に出すことです。辛くていまはまだ言えないこともあるかもしれませんが、マーチに参加している他の人のモヤモヤを聞けば、同じような悩みを抱えている人がほかにもいることが分かり、勇気づけられるかもしれません。性別による差別から解放され、より自由に自分らしく生きることのできる社会をつくるには、まず自分の気持ちに気づき、それを表現することが、最初に必要なことであり、また一番大切なもののうちの一つです。反対に、どんなに立派な組織で、影響力のある立場にいたとしても、自分自身の気持ちに蓋をしていたり、他人の気持ちや評価を気にしてばかりいれば、その人は自分自身の生活も良くできないでしょうし、社会をよりよくすることもできないと考えています。

ウィメンズマーチにはどんな格好・どんな持ち物で参加すればよい?

濱田:ドレスコードはありません。ぜひ、ご自身の好きな格好でご参加いただければ嬉しいです。持ち物は、ぜひ自作のプラカードを作って持ってきてほしいです。気持ちを言葉にするのは難しいときもありますが、このウィメンズ・マーチをきっかけに、参加者のみなさんが、ご自身の気持ちと向き合うことが大切です。今感じている「言いたいこと」を自由に書いて、掲げてください。

女性個人が抱える悩みなどを社会に可視化させていくことは、今後どういった変化を与えると思いますか?

濱田:個人で悩みを抱えていると、この悩みが自分だけのものなのではないか、こんな悩みを抱えているのは、結局のところ、わたしが「うまく対応できない」せいではないかと考えがちだと思います。これに対して、これまでフェミニズム運動は、自分と同じような悩みを他の人も抱えている、そして、その悩みは個人の問題ではなく、社会や政治の構造に関わる問題であることを明らかにしてきました。この考えは、フェミニズム運動の有名な「個人的なことは政治的なこと」というスローガンに表現されていると思います。

これまで、悩める個人が、信頼できる仲間と共に声をあげることで、既に多くのことが変革されてきました。女性も政治に参加できるようになり、数々の不平等な法律を変え、差別的な職場の環境を変え、家庭の中の暴力を許さない社会を作ってきたのは事実です。こうした変化を起こすために大切なことは、自分の気持ちに正直になり、言える段階になったら誰かに悩みを話してみることだと思います。そして、自分の「モヤモヤ」や「しんどさ」を声にだし始めた新しい仲間たちと共に、何度でも声をあげ続けることが肝心だと思います。この努力の積み重ねによって、性別による差別から解放され、女性やさまざまなマイノリティが、より自由に自分らしく生きることのできる社会へと変化させることができると思っています。

例えば、職場で上司からセクハラを受けた場合、もし一人きりで悩みを抱えていたら、「NOとはっきり言えなかった自分が悪いのかも」「これぐらいのセクハラにうまく対処できない自分は、大人の女性として未熟なのではないか」「いつもこんな目にあうのは、自分が悪いのではないか」という考えが浮かび、どんどん辛い気持ちになってしまいます。

しかし、悪いのは100%ハラスメントをした側です。もちろん無理に話す必要はありませんが、もし信頼できる誰かに悩みを話すことができたら、「わたしも同じような経験をしたよ」という人が現れて、同じ上司のセクハラに同僚も悩んでいたということが分かるかもしれません。「#Metoo」のムーブメントで起こっているのは、これと同じ現象です。

NOとはっきり言いにくいのは加害者が自分より力のある相手である場合が多いです。セクハラに「うまく対処すること」を求めることは、セクハラの後によく起こる周囲の人の間違った対処法で、このことを2次加害と言います。この2次加害は、被害当事者を追い詰め、声をあげにくい環境を作ってしまいます。

このようにアンバランスな力関係の中で起こるハラスメント事件で注意すべき点を、いまわたしたちが知ることができるのは、これまで被害にあった多くの人が声を挙げ、闘ってきてくれたからだと思います。これまでのフェミニズム運動、女性運動に関わってきた一人一人が、「いつもこんな目にあう」のは、決して「わたしのせい」ではないことを教えてくれます。

■ウィメンズ・マーチ東京2018
日時:3月8日(木)19時~
場所:国連大学前スタート
インタビュー協力:「ウィメンズ・マーチ東京」実行委員会

(text:cinemacafe.net)

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