2018年5月16日 17:00
『ファントム・スレッド』新星女優、ヒロイン大抜擢の裏側に迫る「学生映画の短編かと…」
ポール・トーマス・アンダーソン監督が名優ダニエル・デイ=ルイスと2度目のタッグを組んだ映画『ファントム・スレッド』。本作で、無名ながら、俳優引退を表明しているダニエルに引けを取らない演技を見せている、ヒロイン役のヴィッキー・クリープスのキャスティング秘話が明らかになった。
ルクセンブルク出身のヴィッキーは、ドイツ語、フランス語、英語、ルクセンブルク語の4か国語を操り、『ハンナ』(ジョー・ライト監督)、『もうひとりのシェイクスピア』(ローランド・エメリッヒ監督)、『誰よりも狙われた男』(アントン・コービン監督)、『コロニア』(フロリアン・ガレンベルガー監督)などに出演。2012年には、ルクセンブルクで最も有望な新人に送られる賞“Prix du Jeune Espoir”を受賞した。
そんなヴィッキーが本作で演じるのは、ダニエル演じる天才的仕立て屋に見いだされ、田舎のレストランを飛び出して華やかなドレスをまとう社交界へと転身するアルマ役。劇中では瞬く間に垢抜けていく過程と、何者にも支配されない意志の強さをときに大胆に、ときに繊細に体現し、ダニエルにも一歩も引けを取らない存在感を放っている。