2018年5月25日 07:30
【インタビュー】ウェス・アンダーソン、飛行機嫌いの天才監督が描く“旅”と日本
という思いが、彼の中で膨らんだ事実に目を向けたい。
「長年の友人であるロマン(・コッポラ)と僕の念願だったんだ。彼の妹のソフィア(・コッポラ)は(『ロスト・イン・トランスレーション』で)それを実現させているしね。僕らも彼女に続きたかったし、前回の来日が『犬ヶ島』の始まりになっているのは確かだよ。そもそも『ライフ・アクアティック』はイタリアで撮った作品なのだけど、それも『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』のプロモーションでイタリアを訪れたのがきっかけ。実際に訪れた地をインスピレーションに、作品が生まれるのはあることなんだ」。
ちなみに、『犬ヶ島』の原案にクレジットされているロマン・コッポラは、自身が製作総指揮を務めるドラマ「モーツァルト・イン・ザ・ジャングル」で日本を舞台にしたエピソードを監督。日本での撮影も行った。
「もちろん、そのエピソードは観たし、企画についてもロマンからよく聞かせてもらっていた。しかも、彼は2か月くらい前にも家族を連れてまた日本へ遊びに来ている。ずるいよね(笑)」。
公私で日本を満喫するロマンとは異なり、ウェスが『犬ヶ島』を日本で撮影することはなかった。というのも、『犬ヶ島』は実写ではなく、ストップモーション・アニメ。