2019年7月12日 17:30
【ネタバレあり】“指パッチン組”のその後…そしてミステリオという“ヒーロー”の存在『スパイダーマン:FFH』の魅力に迫る
が流れ、“やっぱり君が継ぐ者だよね!”と確信させる演出が心憎い。
その辺りの父親代わりの師を失った悲嘆や、ヒーローとしての葛藤などを、トムホは実に繊細に演じており、彼が身体能力の高さだけでスパイダーマンに選ばれたわけではないことがよく分かる。トニーにスカウトされる『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』から、その演技を改めてふり返ってみたくなるだろう。
怪優ジェイク・ギレンホールがハマリ役
カウボーイや映像パパラッチなど、様々な作品でカメレオンぶりを発揮してきたジェイクの出演が発表されたとき、これは強力な、かなりクセのあるヴィランになりそうと誰もが思ったはず。とはいえ、公開前に解禁された情報は、コミックと同じミステリオ/クエンティン・ベックではあるものの、別次元の地球からやってきたヒーローとしてトニー亡き後のピーターを導く、というものだった。
だが、その事前情報も、マルチバースも、エレメンタルズも実は全てがフェイク!ミステリオはまさかの自作自演ヒーローだった。サングラスをかけると、どことなくトニーを思わせる雰囲気もあり(ロバート・ダウニー・Jrとは『ゾディアック』で共演)、ピーターも私たちも、フューリーまでもコロッと騙されてしまった。