2019年10月14日 16:00
『パラサイト』『ジョーカー』『万引き家族』…格差社会への痛烈批判が共通テーマに
ピール監督は、本編冒頭に象徴的に登場する“貧困層やホームレスを救おう”と銘打った1986年のチャリティーイベント「ハンズ・アクロス・アメリカ」に触れ、「その頃から、アメリカの貧富の差は拡大していった。貧困層もホームレスも急激に増えていった」とふり返っている。
●カンヌ・ある視点部門グランプリ『ボーダー 二つの世界』アリ・アッバシ監督(10月11日公開)
醜い容姿のせいで孤独を抱えながらも人並外れた嗅覚を持つ女性が、奇妙な男との出会いにより人生を変える事件に巻き込まれる様を描く。善悪、美醜、性別、貧富…様々なものに境界線が引かれた世界のいまを浮き彫りにし、第71回カンヌ国際映画祭ある視点部門のグランプリ受賞。
イラン系デンマーク人の新鋭アリ・アッバシ監督と、『ぼくのエリ 200歳の少女』原作者のヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストが共同で脚本を手掛けた本作。監督は「この作品は自分自身のアイデンティティを選ぶことができる人についての映画」とその魅力を語っている。
●引退を撤回して描きたかった物語『家族を想うとき』ケン・ローチ監督(12月13日公開)
第69回カンヌ国際映画祭(2016年)