2019年10月15日 07:45
【インタビュー】杉咲花 迎えた転機「媚びるような心」を捨てて変われた自分「花晴れ」から『楽園』への道
を演じた主演の綾野剛、そしてY字路に続く集落で村八分になり壊れていく田中善次郎役の佐藤浩市、そして演出をつけた瀬々監督に必死でついていった。
「余白の多い作品ですし、セリフも少なかったりするので、言葉で説明するのは難しくて…。いままで、自分の中でちゃんと理解できてわかった状態で現場に行かなければいけない、という考えがあったのですが、今回はわからないまま行ってみるという初めての試みをして、まさかの感情になるシーンもありました。だから、わからないことがダメなことではないんだ、ということが自分自身、勉強になりました」。わからない感情やこみあげてくる思い、剥き出しの状態が、役にシンクロするような形になった。
媚びるような心、嫌われたくないという思いを捨てた、杉咲さんのいま
さらには、瀬々監督とのこんなエピソードも飛び出した。
「打ち上げの席で、瀬々監督に『私、どうでしたか?』と聞いたんです。そうしたら、『どうでしたか?とかじゃないんです。
撮ってしまったものはしょうがないんです』と言われて、“私、ダメだったんだ…”と思って落ち込みました。ですがその後、よく考えたときに、確かに聞いたところでしょうがないな、と思ったんです。