2009年10月2日 17:15
『今日からヒットマン』武田真治インタビュー 「サラリーマンに誇りを持ってほしい」
映画作りを通じて『どうして?』という気持ちをひも解いていって、まず(十吉の)家庭を絶対守るというぶれない気持ちが面白いと感じた。そして何より、サラリーマンが活躍するさまがすごく気持ちいい。普段、かっこ悪い職業のようにしか描かれないサラリーマンが頑張るのが痛快で、人殺しなのに応援したくなっちゃうんですよ」。
武田さん自身には、もちろんサラリーマン経験はない。それがなぜそこまでの思い入れを?そんな問いに即座に「サラリーマンがかっこ悪いってことは、この国全体がかっこ悪いってことなんですよ」と答え、こう続ける。
「この国の就業者の大半がサラリーマン。サラリーマンになったからといって、牙を抜かれ、去勢されたわけではない。この原作は、主人公を窮地に追い込むことで眠れる野性的、本能的な部分を引き出してるわけです。
僕自身の周りを見ても、10年前なら『自分はプロのミュージシャンだ』、『プロスポーツ選手だ』って人がいっぱいいたけど、年齢を重ねて、同世代の多くがいまはサラリーマンになっているんです。地道でも、まっとうに生きると決意した彼らに誇りを持ってほしいという思いはありました」。そんな思いを裏付けるのは、劇中で武田さん演じる十吉の描写。