くらし情報『アルジェリアの白い伝統布“ハイク”は抵抗の証「象徴的で歴史的で力強いもの」』

2020年10月25日 12:00

アルジェリアの白い伝統布“ハイク”は抵抗の証「象徴的で歴史的で力強いもの」

メドゥール監督は「ハイクとは象徴的で歴史的で力強いもので、アルジェリア社会や家族の遺産でもあると言えると思います」と語る。

実は、このシーンの後にある大きな悲劇がネジュマを襲い、彼女は悩んだ末にこのハイクを使ったファッションショーを大学寮で行うことを決意する。監督は「ネジュマは伝統的なハイクから出発して、それをリサイクルして近代化させていきます。寮の外の社会では黒や暗い色を強要されているけど、ショーで使われるのは白。神聖で輝いてる。布を使って対比させているのです。若さと命の欲動を見せたいと思ったのです」と狙いを語る。だが、一方で、ネジュマがこの伝統的な素材をドレスにリメイクしてコレクションを行う、大胆な行動を描いていく。
監督は、ハイク本来の使い方ではなく、ドレスに仕上げるという前例のない作業が批判を生む可能性も考え、ドレスへのリメイク作業自体はアルジェリア現地の衣装スタッフではなく、事前にハイク布を国外に送り海外のスタッフに作業を依頼するなど細心の配慮の上で準備を進めたという。

『パピチャ 未来へのランウェイ』は10月30(金)よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。

(text:cinemacafe.net)

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.