2021年4月23日 07:45
【インタビュー】佐藤健、“剣心”で大きな財産得るも目指すは更なる高み
“潔いアクション”というのは、アクションシーンって“待ち”になってしまう可能性があると思っていて。人と人が戦っていて、お客さんはそれを見ているんだけど、決着するまで待っている時があると思うんですよ。「すごいなぁ」って見ているんだけど、“観てる”ではなくて“待っている”時があるんです。アクションが決着したらまた集中して見始めるみたいな。
それはやっぱり避けたいなと。そうなるくらいだったら一撃で決するくらいの方が逆に面白いんじゃないかと思っていて。練習をしながらアクションを構築していく時に「これはいらないな」って思ったことを積極的に「カットしましょう」と言っていました。そうするとアクション部が「いやいや、それだとすぐに終わってしまうから、こうしましょう」と言ってくださって、そのやりとりでより良い動きだけが残っていくんです。
つまり待ちにならないための吸引力のある、観たことのない驚きのあるアクションだけ残ったと思っていて。そのようなことを目指してやっていました。
「喜ばしい財産であるのと同時に、大きな壁」
――今回の『The Final』では剣心はセリフが決して多くはない中で、「答え」を探し、苦悩する姿などを見せなくてはならなかったと思いますが、剣心の心情をどのようにとらえ、作り上げていったのでしょうか? 何かキーになった感情やセリフ、やり取りなどがあれば教えてください。