2021年6月28日 07:45
【インタビュー】池松壮亮×オダギリジョー、兄弟役共演で血のつながりを超えた“家族”に
池松:大丈夫ですよ(笑)。
オダギリ:池松くんと同世代の俳優の中には、待ち時間にゲームをしていたりする人もいるんですよ。それは時代の変化として受け入れてるつもりだけど、やっぱり正直なところどこかでイラッとするわけです(笑)。作品に真摯に向き合って無いように見えちゃって。でも池松くんは携帯すら見ないし、現場に台本も持って来ない。それって小さな事だけど、作品に対する誠意や本気度が見えますよね?そういう姿勢を見ると、僕も本気で向き合わないとヤバいという気持ちになりますよ(笑)。
池松:(笑)。まだギリギリ若者の立場ではっきりと言うと、この国に、表に出てくる人に、真に格好いい大人ってどんどんいなくなっていると思うんです。
そんな中、オダギリさんの品性と大切なものを見抜く力、思想とそれを表現し続けるセンスは圧倒的です。こういう方がいることの幸運に、もっとみんな気づくべきだと思います。
「他の国の人たちと力を合わせてものを作るって、やっぱり素晴らしい」
──そんなお二人で、95%以上が韓国のスタッフ・キャストという現場に臨まれました。
池松:今の韓国を見られる機会は貴重でした。同時代を生きる隣の国の人たちが人生をどう生き、どう喜び、どんな痛みを負っているか。