くらし情報『可愛い見た目に反して猛毒が潜む『プロミシング・ヤング・ウーマン』』

2021年7月16日 18:10

可愛い見た目に反して猛毒が潜む『プロミシング・ヤング・ウーマン』

むっとした顔をすれば「女だろ?にっこり笑え」。
赤い口紅を引けば「女は化粧しすぎだよ男は化粧が嫌いなのに」。
聞き覚えのありすぎる男性描写の数々に対し、「何やってんの?って聞いてんだよ」とドスの効いた声で問い、タイヤレンチでフロントガラスをぶち破るキャシーの姿に、ぽかんと間抜けな顔で受け止める男どもに、笑ってしまった後涙が出た。ずっとそう言ってやりたかった。

復讐の対象は送り狼たちだけには止まらない。“前途有望な若い男性”を守るために被害者の訴えを握りつぶした人、男の前で泥酔した女にも落ち度はあったと嘯いた人、下世話なゴシップを一緒になって笑った人も立派な共犯者だ。果たしてこの映画を見て自分は関係ない、みたいな顔ができる人がいるのだろうか?性犯罪はいつも被害者の落ち度ばかりが責められる。「隙があったんだよ」とか、本当に言ったことない?

復讐は何も生まない、大切な人は帰ってこない。
でも、許せなかった。どうしても、どうしても、どうしても。だって親友だった。彼女のことを愛してた。ボロ切れのように扱って笑ったくせに、あいつらみんな、彼女のことをとっくに忘れてる。人間はやり直せないとは言わない。

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