2021年7月23日 14:00
「ザ・ボーイズ」「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」ほか世相を映すアメコミ・シリーズ急増中
エンターテイメントは、いつの世も時代を映す鏡。特に近年は、決して絵空事ではない、現実世界の日常でも起きていることがストーリーに盛り込まれ、示唆に富んでいる。そんな作品を話題のアメコミドラマやアニメシリーズから3作ピックアップした。
「ザ・ボーイズ」性暴力や女性蔑視、排斥主義を反映
Amazon Prime Videoにて配信中
腐敗したスーパーヒーロー集団に特別な能力のない自警団“ザ・ボーイズ”が立ち向かう「ザ・ボーイズ」(19~)は、Amazonオリジナル作品史上最も視聴された大ヒット作。シーズン3やスピンオフも決定しており、スーパーヒーローが存在する世界を背景にアメリカ社会が抱える矛盾や問題をブラックユーモアたっぷりに描く。
冒頭から「R18+です、過激な暴力描写や性描写がありますよ」と始まる本作。まず、アニーことスターライトが、スーパーヒーローのエリート集団“セブン”に加わるところから幕を開ける。だが、「世界を救うこと」を夢見たスターライトが直面する性暴力やパワハラ、モラハラ、やりがいの搾取は、現実でも若い女性たち(だけではないが…)が体験する出来事そのもの。
性暴力の加害者である海のヒーロー、ディープの弁明も「合意の上だと思っていた」