2022年5月26日 18:30
『ハケンアニメ!』映画オリジナルのあのシーンはどう生まれた? 脚本家・政池洋佑が語る、「作る」だけでなく「届ける」ことの重要性
――構成作家のお仕事というのは、ドラマや映画の脚本家とは全く違うものですか?
違うと思われる部分が多いと思いますけど、僕は構成作家であることが、脚本を書く上ですごく活きているなと感じることが多いです。
『ハケンアニメ!』もそうですね。今回の原作小説を読むと、3人の主人公たちが少しだけ時系列がずれているところで奮闘していて、それぞれがすごく良いセリフを口にするんですよね。それを俯瞰で見て「このセリフは絶対に大事にしなきゃ」とか「このシーンは大切だな」というふうに組み替えながら1本の映画として“構成”していくんです。
僕はこの“構成力”が、脚本家として自分が得意な部分なのかなと感じていて、おそらく今回、僕を起用してくださった東映の須藤(泰司)プロデューサーもそこを評価してくださったんじゃないかと思います。
――構成作家が具体的にどういうお仕事なのか詳しく説明していただけますか?
やることはメチャクチャいっぱいあります。それこそ番組の企画書を書いて、その企画を会議で通して…、といったこともしますし。
先ほどもお話した映画やドラマ脚本の仕事との類似という部分で言うと、例えば、ある俳優さんのことを、情報番組で紹介するとします。