2010年8月2日 13:38
オールカナダロケの『トイレット』荻上直子監督×主演俳優 カルチャーギャップトーク
いままではベテランのスタッフと仕事して助けてもらうことも多かったんですが、この作品では私が一番年長で経験を積んできているので、若いスタッフの先頭に立って引っ張って行かなくちゃいけない感じがありました。ああ、年とったんだなって感じました(笑)。カナダで初めて撮って、英語という言語で撮っても自分のカラーみたいなものを通せたような気がして、そこに関しては満足しています」。
―できあがった作品を観た感想はいかがでしたか?
デイヴィッド「俳優はもらった脚本を基に、頭の中でどんな映画になるか想像して撮影に臨む。そしてできあがった映画を観ると、脚本を最初に読んだときの印象なんかが呼び起こされたりするものなんだ。僕が最初に脚本を読んだときに笑ったシーン、感動したシーンが全て作品の中に発見することができたね。それと同時に、被写体から距離を置き、ゆったりとしたカメラワークのせいなのか、まるで絵画を見ているような印象を受けました。そこは脚本からは想像できなかった部分だったな」。
荻上「なるほど。ある一定の距離を保ってコミュニケーションを取るというのは、外国人との関係に限らず、私の中にあるものなのかもしれないですね」。