台湾の若手俳優4人、業界の課題と世界の舞台への意欲を語る
「フランスでCMを撮ったとき、仕事時間は必ず1日6時間以内だった。台湾では11時間、12時間撮って、食事時間は30分というケースもある」と語り、決められた時間以内に仕事をやりきる姿勢と、それを可能にする事前準備の必要性を学んだという。

クー・チェンドン
昨年、ニューヨークで『ブルー・サン・パレス』(2024年/今年の東京フィルメックスで上映)を撮ったウー・クーシーは、「米国ではスタジオや監督らの打ち合わせにも俳優が自分で行く。MeToo以降はそういう場の安全も配慮されているし、俳優をアーティストとして扱ってくれて、作品に対する考え方や、どういう作品を作りたいかなど、意見を聞いてくれる」と米国での体験を語った。

『ブルー・サン・パレス』
さらに、「台湾には多くの優れたクリエイターがいるけど、外国のフィルムメーカーに台湾と共同製作する理由を聞くと、『安いから』という答えが返ってくる。どうすれば、こうした“受託生産”から抜け出せるのか?」と問題を提起。国際共同製作では、できるだけ資金が台湾のプロダクションに入るようにすること、また「これが台湾の作品」と世界に打って出られるストーリーやオリジナル作品の必要性などにも言及。