くらし情報『鉄道トリビア (263) 駅名をめぐり裁判になった"いわく付き"の駅がある』

2014年7月19日 08:00

鉄道トリビア (263) 駅名をめぐり裁判になった"いわく付き"の駅がある

と歌われている。

この泉岳寺の最寄り駅はもちろん「泉岳寺駅」だ。泉岳寺へ行くなら泉岳寺駅で降りれば良い。参拝客にはわかりやすいし、泉岳寺にとっても駅名に採用されたから、良い宣伝になっているはず……。ところが1993年、泉岳寺は東京都に対し、駅名の使用差し止めを求めて裁判を起こした。泉岳寺駅開業から25年後だ。東京地方裁判所は翌年に却下。泉岳寺側は東京高裁に控訴したものの、1996年に敗訴。
さらに控訴して最高裁判所まで争った。それでも訴えは認められなかった。

○駅名に使われるデメリットとは?

地名や施設名が駅名になるなんて、一般的にはとても名誉なことだ。東京メトロ銀座線の三越前駅は、建設時に三越が費用を負担し、その代わり駅名に三越の名を入れた。北海道新幹線の新駅名となった「新函館北斗」は、北斗市が駅名に採用されるようはたらきかけていた。近年ではいすみ鉄道が大多喜駅の命名権を販売し、「デンタルサポート大多喜駅」としている。お金を払ってでも駅名に採用されたいと考える企業もあるわけだ。では、なぜ泉岳寺は「泉岳寺駅」が不服だったか? 泉岳寺側が訴えた根拠は、不正競争防止法第二条一項の一である。

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