宮沢氷魚「偏見の目で見られた時期あった」LGBTQ題材作に込めた思い
でもプレッシャーがありつつも、こうした作品に出られる喜びや楽しみを大きく感じて、前向きに作品に入りました。
僕はもともとLGBTQの友達もいるし、そうした友達や同じような境遇にいる人たちが住みやすい世の中になってくれればと思っていました。いまだセンシティブな問題ですけど、ゆくゆくはセンシティブだと思わない環境になってくれればという思いで挑みました。
――お友達にLGBTQの方がいるとのことですが、今回の作品に携わったことで改めて感じたことはありましたか?
僕も4分の1アメリカの血が入っていたりして、偏見の目で見られた時期があったし、それで辛いと思っていました。でも自分の経験してきた苦しみや居場所のなさといったものでは計り知れないくらいの生きづらさがあるのだと、迅を通じて感じました。
――迅はもっと生きづらいと感じたとはいえ、宮沢さん自身、偏見の目で見られることは少なからずあったと。
そうですね。なので、そうした部分では共感できます。
でも迅には、誰にも言えない辛さとか、自分にウソをつく辛さがある。自分にウソをつくって一番辛いことだと思うんです。迅も(かつての恋人)渚(藤原季節)もそれを抱えていたので、大変だったなと本当に思いました。