2014年10月10日 12:00
『放送禁止』の長江俊和監督「製作側が楽しんで作らないと、なかなか革命は起こせない」
みたいなフェイク・ドキュメンタリーの企画書を出しました。さすがにそれは無理だろうという話になったのですが「深夜枠ならできるんじゃないの?」と言われまして。それで、心霊現象など、オカルトチックな事件をいっぱい起こしたものを、4月1日の枠でやろうという話になったんです。
――1本目は、ちょうどエイプリルフールの放映となったわけですか?
そうなんです。4月1日にやり逃げで、『放送禁止』というタイトルのものをやろうとしました。ところが、プロデューサーのひとりが「俺はUFOとかオカルトとかは嫌いだ」と言い始め、「UFOや超能力、心霊現象とかではなく、実は本当に起こった殺人事件だったというオチにできない?」と、撮影の3日前に相談されたんです。それで、ちょっと面白そうだなと思い、表向きはオカルト現象に見えるけど、よく見ると、実際に人間が起こした殺人事件だった、という展開に変えて、4月1日に放送したんです。その企画が面白いという話になり、続編を作っていきました。
――その後、シリーズ化されたわけですが、視聴者の反響などを意識して、監督されていったのですか?
いや、そうではなくて。僕たち制作側としては、変な話ですが、視聴者については、あまり意識してなかったんです。