2014年10月29日 08:00
泥臭い心と"宝箱のような両足"をその身に宿すイケメン・柴崎岳の魅力
自責の念が試合後の柴崎を沈黙させた。
青森山田高校から加入して4シーズン目。22歳ながらJ1の通算出場試合数がすでに108を数えるなど、中心選手の雰囲気を漂わせている柴崎の胸中を、アントラーズの鈴木満常務取締役強化部長はこう慮(おもんぱか)る。
「日本代表のプライドといったものがだんだんと身についてきて、自分が所属するチームでは下手なプレーはできないという気持ちが芽生えてきているんだと思う」。
○自分自身を客観的に評価できる稀有な才能
卓越したパスセンスと視野の広いプレースタイルで早くから注目され、高校2年時でアントラーズが仮契約を結んだ逸材。しかし、柴崎の最大の武器はメンタルにあると鈴木強化部長は指摘する。
「非常に意識が高い選手なので、もっと上のレベルを目指すために、自分自身を客観的に評価することができる。いろいろな課題を自分の中で整理しながらプレーしているから、どんどん伸びるんです」。
高校時代からボランチを主戦場にしてきた柴崎だが、ただパスをさばくだけでは現代サッカーでは通用しないとプロ入り後のある段階で判断したのだろう。175cm、64kgとプロの世界ではやや華奢(きゃしゃ)