2014年11月16日 08:00
東海道新幹線開業50周年、昭和の時代を駆け抜けた車両0系など振り返る
ところで、初期型の0番台より新しい車両にもかかわらず、現役当時の写真を探すとなると、1000番台のほうがかえって難しいかもしれない。
鉄道車両をカメラに収める者の心理として、より古い車両に注目が集まる傾向があるように思う。東海道新幹線をまだ100系や300系が走っていた時代、ひたすら0系を追いかけて写真を撮っていた人も多いはず。同じように1970年代後半も、新たに登場した小窓の0系より、置き換え対象となる広い窓の0系に対し、カメラが向けられる機会が多かったようだ。
新幹線が開業する前、高速走行のための試作車が2編成あった。1000形A編成・B編成と呼ばれた車両で、編成ごとに配色も異なっていた。鉄道模型の世界では、この車両を塗装まで忠実に再現した事例もあるという。量産車ではB編成の塗り分けが採用されている。
1000形B編成はその後、922形電気試験車に改造され、黄色い試験車塗装に変更。正面も一部標準化された。通称「ドクターイエロー」の先駆けといえる車両のひとつで、1970年代半ば頃に廃車になったという。
○0系の保存車両は各地で見られるが…
新幹線の開業以来、40年以上にわたって活躍した0系が引退して久しいが、現在もさまざまな場所で保存車両を見られる。