2015年1月13日 12:00
デザイナー哀の劇場 R(リターンズ) (9) それは納品していません
この問題は本当に難しいんですよね~。あんまりうるさく言うと、いくらこちらが正しくても「こんなめんどくさい会社あかんわ」って言われて仕事が来なくなったりしますから、強く出にくい状況がありますね…。とはいえ、もしクライアントから契約外のデザインデータの提出をお願いされた場合、ひとりで抱え込まず、上司やディレクターに相談してみるのがいいと思います。会社間で二次使用についての契約を交わして解決できる場合もありますので…。
また、没案は完成していない「見本」状態なので、流用するのは実際かなり危険です。というのも、使われているストックフォトがカンプデータ(見本にだけ使ってよいすかしロゴ入りの物)だったりすると、流用することで有料写真の無断転用となり、訴訟トラブルの火種にも…。そうでなくとも、没案はたまたま採用されなかっただけで、デザイナーの血と涙と汗と時間でできているれっきとした「商品」。なので、無断流用は現実のお店で考えると泥棒にあたっちゃうんですよね…。
クライアントの皆様、デザイン案はタダではございません。取り扱いにはくれぐれもご注意ください…。
すっかり重たい感じになってしまいましたが、「デザイナー哀の劇場」