2015年1月20日 17:33
山田祥平のニュース羅針盤 (42) 何年も本当に代わり映えしなかったパソコン、いま再び変化の芽生え
また、富士通では、パーソナル商品に求められる価値は拡がる一方であるとし、法人顧客と個人顧客のニーズが次第に重なるトレンドにあるという。確かに今回のLIFEBOOKにしても、オフィスのデスクでは本体に装着して使い、10メートル程度離れたテーブルでのちょっとしたミーティングにはスクリーン部分だけを持って行くような使い方もできそうだ。家庭においてリビングに本体を置いて、キッチンや寝室にはスクリーンだけを持って行くようなスタイルと同じだ。
こうした製品の登場によって、この20年間、本当に代わり映えしなかったPCのフォームファクタに、再び変化が生まれることになる。買い替えようにも前とどこが変わったのかさっぱりわからず、どうにも新しみが感じられないのでは、なかなか購入に踏み切れない。だが、これなら暮らしが変わりそうだという予感が芽生えるかもしれない。
確かにスマートフォンは、これまでパーソナルコンピューター的なものを使わなかった、あるいは使えなかった場所でのコンピューティングをかなえたことで、人々の暮らしに大きな影響を与えた。それまでは、コンピュータを外に持ち出すのは、ごく限られた人々だけだったからだ。