2015年2月4日 09:00
多様性に問いかける - サイボウズが挑んだ「答えを決めない」プロモーション
(大槻氏)
○ネット時代に動画で伝えるということ
公開してみれば、その反響は予想を超えるものだったという。ニュース系Webサイトやテレビ番組で紹介されたことをきっかけに再生回数は跳ね上がり、その後は口コミだけで拡散し、1本目の動画は約1カ月半で67万PVを超えた。年末年始のテレビCMや、映画「妖怪ウォッチ」にシネアド(映画館での本編上映前に流れる広告)を打ち、そこからも反響があった。
動画の特設サイトにはSNSのコメントを表示できる仕組みを設け、批判も含めて逐次流しこんでいる。また、自社メディアに掲載した社内のさまざまな取り組み事例やインタビューも公開する。
「動画で描いたような現状が良いと言っているわけではなく、これを変えたいと思っている。完成品ではなくきっかけとして作ったものなので、批判も意見の一つ。だから区別せず掲載しています」(大槻氏)
「同社の取り組み」という裏付けがあるからこそ、問題提起も説得力を持つ。
批判を含め多数の意見が集まったことで、動画は期待した役割を果たしてくれたと言えるだろう。2分半という長めの動画がどこまで視聴されるか不安はあったが、再生完了率は7割に達した。