結婚、出産の高齢化が進み、不妊治療を望むカップルが増えています。そこでネックになるのが、高額な治療費。子どもを授かるまで治療を続けたくても、治療費が捻出できず諦めるケースも多いようです。ですが、一定の要件に当てはまれば、「特定不妊治療」という国の助成制度を利用することができます。
○平成26年度に変更になった「特定不妊治療」
不妊治療には、いくつかのステージがあります。まずは排卵日を予測して自然妊娠を目指す「タイミング法」。次にチューブで精子を子宮に送る「人工授精」となり、最後のステップとして、体外で受精させた受精卵を子宮へ戻す「体外受精」「顕微授精」があります。タイミング法は数千円、人工授精で1万円~2万円程度ですが、体外受精になると、1回30万円~50万円程度の負担になり、資金面で治療の継続が難しくなってきます。
治療の負担を軽くするために使えるのが、体外受精と顕微授精を対象にした「特定不妊治療」という国の助成制度ですが、助成を受けるにはいくつかの条件があります。対象者は、特定不妊治療以外の方法で妊娠の見込みが無い、または極めて少ないという医師の診断を受けた夫婦で、戸籍上の夫婦に限られます。