2015年6月16日 16:40
破られる水際作戦、重要なのは「突破された後の対応」 - ラックが水面下で侵攻するサイバー攻撃に警鐘
ラックは16日、同社「サイバー救急センター」にて対応した標的型サイバー攻撃の調査結果から、日本国内において多数の組織が同様のサイバー攻撃による被害を受けていると判断し、注意喚起を行った。調査で浮上した攻撃マルウェアEmdiviの詳細に関しては、マクニカネットワークスが説明を行った。
○日本の組織を幅広く狙うマルウェア「Emdivi」
確認された標的型攻撃は、シマンテックが2014年11月に同社ブログで公表したものや、今月6日にカスペルスキーが公開と同じものと言われている。特徴は、日本の組織を幅広く狙っていることと、攻撃指令を出すC&Cサーバーが日本に存在していることで、後者は既に攻撃され支配下にあると推測されている。
説明会の冒頭では、ラックの内田法道氏が、企業や官公庁向けの同社緊急対応部署「サイバー救急センター」を紹介するとともに、Emdiviと呼ばれる遠隔操作マルウェアによる攻撃が再度増えつつあることを説明。今回の注意喚起の背景を解説した。
○偽装アイコンによるexeファイルで攻撃
Emdiviの詳細に関してはマクニカネットワークス セキュリティ研究センターの政本憲蔵センター長が解説した。