2015年8月11日 12:00
兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃 (23) 兼業漫画家に学ぶタスク管理の極意
それは原稿に限ったことだけではないので、「部屋の掃除」が一日のノルマに入ってない場合は、どんなに汚れていてもやらない。そのため、ゴミに囲まれて虚空を見つめているという、端から見れば「お前他にやることあるだろ」という状態になってしまうこともままある。これが怠けているのではなく「一日の戦いを終えた戦士の休息」であると理解されないのが、非常に残念なところだ。
○先々のタスクが生む「無間地獄」
早く終わったなら、次回のネタでも考えた方が後々楽になるのではないかと思われるかもしれないが、あんまり先のことを考えすぎるのも良くない。漫画家にとって一番つらいのは、志半ばで連載が打ち切りになってしまうことだが、その次につらいのが連載を続けることである。
続けさせてもらえることがいかにありがたいことかはわかっているが、続けていく内にどうしてもネタ切れが起こる。そこを何とかひねりだして脱稿した後に「来月も同じことをしなきゃいけないんだよな」と思うと暗澹たる気持ちになるのだ。
今回が早く終わったからと言って、次回、次々回のことまで考えていると、脳裏に「無間地獄」という言葉が浮かんでくる。
結局漫画の連載も会社と同じで、続けなければいけない内は「会社爆発しねえかな」