2015年8月12日 18:26
Apple Payと競合に? 米小売店連合MCXの決済サービス「CurrentC」が間もなく一般提供開始
これにより、決済手段にクレジットカードなどを指定した場合に比べ、CurrentCでは中間介在業者が少ないため、銀行や決済事業者間でやり取りされる決済手数料(Interbank Feeなどと呼ばれる)がほぼ最低で済むため、小売事業者の決済手数料負担が少なくなって利益が上がるという仕組みだ。
もちろん、クレジットカードそのものを排除してしまうと、顧客を失う結果となるが、CurrentCなどMCXが提供するサービスの決済比率が高まれば、自然と店舗決済全体における手数料負担は少なくなる。MCX加盟店同士でさらにストアカードや顧客情報を相互運用することで設備投資負担も下げ、小売事業者のメリットを最大化しようというのがMCXの背景にある。
こうした試み自体は理解でき、その目指す方向性もわかるが、問題はこれが顧客のメリットにつながっているかという点だ。
前述のようにストアカードの相互運用と決済のシンプル化は大きな点だが、一方、7-Elevenが従来まで店舗に導入していたNFC対応読み取り機が除去されてしまったり、Best BuyやCVSなどの小売店がNFC対応の決済ターミナルを導入しているにもかかわらず、Apple Payの決済を拒否しているなど、せっかくの支払い手段を限定してしまっている。