くらし情報『Ultra HD Blu-rayは何を狙うのか - 西田宗千佳の家電ニュース「四景八景」』

2015年8月21日 08:30

Ultra HD Blu-rayは何を狙うのか - 西田宗千佳の家電ニュース「四景八景」

色情報も、テレビのデジタル化以降標準的に使われてきた「BT.709」ベースから「BT.2020」ベースになり、特に緑・シアン方面での表現力が高まる。HDRと色情報の拡大は、表示される映像の純度に大きな影響を及ぼすだろう。暗い部屋から夏の海に出た時のきらめきや、澄んだ空・海の再現は、Ultra HD Blu-rayがもっとも得意とする分野になるだろう。

ただ、4KにしろHDRにしろ色域拡大にしろ、Ultra HD Blu-rayが率先して引っ張る領域とは言えない。高付加価値型のテレビやプロジェクターで開拓が進んでいるジャンルであるからだ。今の高付加価値型映像機器では、Blu-rayに入っている映像の情報を解析し、映像補正技術によって「解像感がある」「色が豊かな」映像を作り、最新のディスプレイデバイスで見せることができる。

それは「ありもしないデータを作っている」のではない。本来、映像には非常に多くの情報が含まれていて、人間がどう映像を感じるのかを分析したノウハウと組み合わせると、まだ画質向上の余地はある、ということだ。
そこで、データをさらにリッチなものにすれば、画質はもっと上がるし、今のデバイスの能力を生かすには、9年前と同じでは足りない。

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