2015年8月21日 08:30
Ultra HD Blu-rayは何を狙うのか - 西田宗千佳の家電ニュース「四景八景」
というわけで、4K+HDR+高色域+高音質が、Ultra HD Blu-rayに必須の要件となった。
○「映像の所有」にこだわる人には「高画質」を
だが、ここで一つ重要な、別の変化もある。
9年前と違い、現在はディスクメディアの重要性が落ちつつある。記録メディアを使う頻度も減ったし、単に映像を見たいのであればネット配信でいい。日本ではまだディスクメディアが売れているように見えるが、海外、特にアメリカ市場では、広く一般向けに映像を配布するメディアとしては、ネットを使うのが当たり前になっている。登場から9年経ってもBlu-rayが普及していないのは、ネットメディアとのバッティングがあるからだ。
実際、4Kもディスクよりネットメディアが先行している。9月2日に日本でもスタートする映像配信サービス「Netflix」は、4Kでの配信を積極的に進める。
また、HDRについても対応を予定している。規格策定を待ったり、多数のメーカーでハード開発をするのを待つ必要がない分、ネットのプラットフォーマーは素早く動ける。
単純に「映像を見る」なら、今後はディスクよりネットという時代になるだろう。それは4Kでも変わらないどころか、さらに加速する可能性がある。