2015年8月25日 09:00
ISC 2015 - Graph500とGreen Graph500の動向
横軸にSCALEを取り縦軸をGTEPSにしたのが次の図である。大きな問題を分散メモリのマシンで処理した場合の性能は、破線で示したように、問題規模に比例して性能が上がっている。これは、問題規模を大きくしたから性能が上がるという訳ではなく、大きな問題が格納できるメモリ容量とするためには、一般的にノード数が大きい巨大マシンとなるのでCPUのパワーも大きくなっていることから、ウイークスケーリングが成り立っていることの表れと思われる。
一方、共通メモリのマシンは、通信のオーバヘッドが小さいので、分散メモリのマシンの破線のラインより高いGTEPS性能を実現している。
○Green Graph500
Green Graph500については、ETH ZurichのTorsten Hoefler准教授が発表を行った。Green Graph500は、ベンチマークプログラムや性能の測定に関してはGraph500と密に連携し、電力の測定に関してはGreen500の方式と互換になるようにしているという。
今回のGreen Graph500へのエントリデータを問題規模のSCALEとMTEPS/W性能でプロットすると、次の図のようになっている。