くらし情報『東京近ブラガイド 谷根千編 (5) 江戸の粋を受け継ぎ、庶民の生活を支え続ける「菊寿堂いせ辰 谷中本店」』

2015年9月24日 11:00

東京近ブラガイド 谷根千編 (5) 江戸の粋を受け継ぎ、庶民の生活を支え続ける「菊寿堂いせ辰 谷中本店」

江戸千代紙とは、奉書紙という種類の和紙に、絵柄が手摺りされたもの。

「いせ辰で扱う柄は約1000種類にものぼり、すべてオリジナル。現在も職人の手によって新作を発表しています。江戸の風俗習慣や歌舞伎、伝統的な模様などがモチーフになっていて、当時の庶民の"粋"が詰まっています」

と話すのは、いせ辰谷中本店の山崎さん。

江戸千代紙は、絵師、彫り師、摺り師という職人たちの仕事を経て作成されるため、非常に手が込んでいるのが特徴。特に「摺り」は、版木に1色ずつ色を重ねる工程をすべて手で行うという大変な作業だ。

そのため、1枚数千円~と、一般的な千代紙に比べてやや高額になる。

「以前は流通量も多く安価で手に入っていたため、包み紙やお人形の着物のお衣装などに気軽に使われていましたが、現在は価格も高くなってしまい、額に飾って鑑賞されるのが主流となりました。
四季やその日の気分に合わせて変えていただくのも素敵ですね。また、ブックカバーとしてお求めになる方も多いようです」(山崎さん)
○目指すのは、サンダル履きで気軽に来れるお店

お店に訪れる客層は幅広く、谷根千の散歩に訪れた若い女性客や家族連れ、昔を懐かしみながら手にとる年配の方、そして海外からの観光客も多い。

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