くらし情報『理研、小児慢性疲労症候群の脳活動を測定 - 前頭葉の過活動を確認』

2015年10月16日 10:22

理研、小児慢性疲労症候群の脳活動を測定 - 前頭葉の過活動を確認

遂行中の脳活動状態をfMRIで測定した。その結果、CCFS患児と健常児いずれも二重課題遂行中は一重課題遂行中に比べて前頭葉の一部である脳の左側の下前頭回背側部と頭頂葉の一部である左側の上頭頂小葉が活性化しており、2つの部位が二重課題の遂行に必要な脳領域であることがわかった。

また、疲労と脳の活性化の関係を調べたところ、健常児では疲労度が高いほど左側下前頭回背側部の活動度が高く、また物語の内容理解度が低い場合も活動度が高いことがわかった。これは、疲労していると脳の活動が活発化するものの、それが課題成績には結びつかないことを示す結果だという。

一方、CCFS患児と健常児の脳活動を比較すると、二重課題および、一重課題のいずれにおいても、CCFS患児では右中前頭回が特異的に活性化しており、その活性度は内容理解度と正の相関関係にあった。さらに、二重課題では右中前頭回に加え前帯状回背側部と左中前頭回も健常児に比べ、特異的に活性化していたことから、健常児の場合は疲れていても疲れていなくても、注意配分時に左下前頭回のみの活性で情報処理するのに対し、CCFS患児の場合は右中前頭回と前帯状回背側部を活性化させ、内容の理解度を高めようとすることがわかった。

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