くらし情報『白騎士、見参 - 中国の新型ロケット「長征六号」が切り開く未来 (2) 中国はロシアにしか成し得なかったロケット技術を手に入れた』

2015年10月27日 11:00

白騎士、見参 - 中国の新型ロケット「長征六号」が切り開く未来 (2) 中国はロシアにしか成し得なかったロケット技術を手に入れた

白騎士、見参 - 中国の新型ロケット「長征六号」が切り開く未来 (2) 中国はロシアにしか成し得なかったロケット技術を手に入れた
2015年9月20日、中国は新型ロケット「長征六号」の初打ち上げに成功した。

長征と名の付くロケットは、1970年代から改良を重ねることで進化し、数多くの人工衛星、有人宇宙船を打ち上げ続け、中国を最盛期の米ソに勝るとも劣らないほどの宇宙大国へと押し上げた。打ち上げ数は200機を超え、成功率も信頼性も、高い水準を維持している。その長征が今、その誕生以来初めて、まったく新しいロケットへと生まれ変わろうとしている。

長征六号に使われている技術は、世界的にも実用例が少ないきわめて高いものであり、またその技術を共有する、新しい中型、大型のロケットの実用化に向けた先駆けとして、今回の打ち上げ成功は大きな意味をもっている。

この長征六号にはどんな意義があるのか、そこに使われている技術はどんなものなのか、そして、その未来には何が待っているのだろうか。

前回は長征六号を含む、次世代の長征ロケットが開発されるまでの経緯について紹介した。連載の第2回では、長征六号に使われている高性能ロケット・エンジン「YF-100」について紹介する。


○「酸化剤リッチ二段燃焼サイクル」のケロシン・エンジン

長征六号の、第1段には液体酸素とケロシンを推進剤とする強力なロケット・エンジン「YF-100」

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