くらし情報『さんま「頑張った甲斐がありました」『漁港の肉子ちゃん』報知映画賞アニメ作品賞を受賞』

2021年12月1日 07:48

さんま「頑張った甲斐がありました」『漁港の肉子ちゃん』報知映画賞アニメ作品賞を受賞

○■渡辺歩監督

この映画を作れてよかった。
報知映画賞アニメ作品賞受賞の報を受け最初にそう思いました。数あるタイトルの中から本作を見つけて下さり、審査いただけた事に感動しております。思えば本作はとある親子のささやかな生活をささやかに描く本当にささやかな物語でして、ややもするとアニメ映画になりにくいものかもしれません。
「ターゲットとかそう言うのはええねん。作る側が面白いと思う事が大切」
そう言ったプロデューサーは実は誰よりも時代を見据え、それを大づかみにした上で自身のフィルターを通しプライドをかけて全力でお客さんを喜ばせる。シンプルに見えて、実は奥深い。奥深く見えて、実はシンプル。

「アニメ化」のアイデアは流行への安易な迎合でなく、深く鋭い表現者の嗅覚なのだとプロジェクトが動き出してすぐに気付かされました。
はたして完成した映画はその期待に応え得ているのだろうか…?
はたまた観客にとって優しい映画となれたろうか?心温まると感じてもらえたろうか?
心のおもむくままに笑ったり涙してもらえただろうか?
私たち送り出す側ができるのは心を込めて作ることだけで、その答えを持ってはいないのです。この受賞は大切な答えのひとつです。

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