2015年12月21日 16:01
家庭内DVは児童虐待につながる--子どもが受ける「面前DV」の深刻な被害とは
「子どもの居場所がなくなる。そして、自分は愛されている、大事にされているという体験が極めて少ないので、自尊心が非常に低い子どもが多い」と話してくれた。
結果として「愛し方がわからない」であるとか、「対等な人間関係が形成できない」など、のちのちの人格形成、対人能力形成に支障をきたしてしまう。「問題解決に暴力を用いるといった行動につながることもある。DV被害者やDV加害者の成育歴を聞いていくと、DV家庭で育っていたり、被虐待児童であったりしたという方も少なくない」という。
○DV担当・児童虐待担当が同席して対応
「面前DV」の対応について、茨木市ではDV担当と児童虐待担当が連携して支援にあたっている。DVを担当する「配偶者暴力相談支援センター」に寄せられた相談の中で、児童虐待が見られる場合や、被害者の養育能力の低下が心配な場合などは、児童虐待を担当する「こども相談室」に報告。児童の見守りをお願いしたりしているそうだ。
さらに必要があれば、DV担当・児童虐待担当が同席して同時に相談を受けることもあるとのこと。相談者の負担軽減になるうえ、支援者側にとっても同時に話を聞くので、聞いた話にズレが出ず、本人の意向に沿った支援策を検討することができるからだ。