くらし情報『高齢者は入浴中も注意が必要 - 浴槽での溺死者数は年間約5,000人』

2016年1月21日 14:49

高齢者は入浴中も注意が必要 - 浴槽での溺死者数は年間約5,000人

高齢者は入浴中も注意が必要 - 浴槽での溺死者数は年間約5,000人
消費者庁はこのほど、「高齢者の入浴中の事故」に関する実態を明らかにした。入浴中の事故を防ぐための注意事項もあわせて公開している。

厚生労働省の人口動態統計によると、平成26年の家庭での浴槽での溺死者数は4,866人であった。平成16年と比較すると、10年間で約1.7倍に増加している。このうち約9割が65歳以上の高齢者で、特に75歳以上の年齢層で増加していることがわかった。

厚生労働省の研究班の調査では、救急車で運ばれた患者数から推計した入浴中の事故死の数は、年間約1万9,000人(死因が溺水以外の疾病等と判断されたものを含む)にのぼるという。入浴中の事故死は特に冬季に多く、12月から2月にかけて全体の約5割が発生しており、入浴中の事故死の数と気温に相関性があるという報告もある。

また、日本の高齢者の溺死者数は欧米に比べ多くなっている(※)。
これは、入浴中の事故がほとんどが浴槽内で起きていることから、熱い湯に肩まで漬かるという日本固有の入浴スタイルが影響していると考えられる。そのほか、既往症のない人の事故や、原因がはっきりしない事例も見られるという。

消費者庁が55歳以上の消費者を対象に実施したアンケート調査では、入浴事故のリスクが十分に周知されていないことにあわせ、消費者の安全対策が不十分であることも明らかとなった。

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