iPhoneセールスの成長に急ブレーキが掛かり、2016年第2四半期は、前年同期割れを見込んでいる。
スマートフォンの販売台数の成長鈍化は、アップルに限ったことではない。台湾の調査会社Trend Forceによると、世界の2015年のスマートフォン販売台数は、12億9270万台で、前年と比較して10.3%の伸びに留まった。
この数字は、それまでの成長率が25%を超えていたことと比較すると、大きな減速となる。2016年は、さらに低成長になると予測されている。
アップルはスマートフォンメーカーの中ではシェアを微増させているが、スマートフォン市場全体の販売減少のトレンドは、iPhoneのセールスにも影響を与えることになる。iPhoneの売り上げが鈍化すれば、iPhoneを主力製品としているアップルの成長鈍化になることは明らかだ。
○背景2:2つの取りこぼしの穴を埋める
iPhone SEは、これまでアップルが得意としてきたハイエンド、先進ユーザーの囲い込みとは異なる、新たな層へのリーチを拡げる点がポイントだ。
その層とは、「小型のiPhoneへのニーズ」、そして「より低価格のiPhoneへのニーズ」