くらし情報『『週刊新潮』とは何なのか?【後編】 - 少年犯罪・実名報道の真意、決定に至る経緯と基準の真相』

2016年4月1日 10:00

『週刊新潮』とは何なのか?【後編】 - 少年犯罪・実名報道の真意、決定に至る経緯と基準の真相

だからといって、それをむやみに破っていいというわけではないことも分かっている。

ただ、「少年だから名前を書かない」ということだけをひたすら守るのは、メディアとしての思考停止ではないでしょうか。世の中、どんなことにでも「程度」というものがあるわけです。それから事件報道の基本は、「誰」が「何」をやったかということ。そこでの固有名詞はとても大事な要素です。法律の趣旨に鑑みて許容できる範囲であれば、それを認めるのもやぶさかではない。ただ、名前を載せるか否かを毎回考えないといけないんじゃないの? と私は問いたい。

従って、すべての少年事件で名前を載せようなんて、全く考えていません。
繰り返しになりますが、通常は名前を報じることが更生の妨げになることもよく分かります。ただ、私たちが名前を載せた少年事件のケースは、非常に大きな影響を社会に与えた事件です。例えばこういうことではないでしょうか。私たちが名前を載せたことによって更生ができなくなるような、そんな程度の反省では「更生失敗」であるといえるような、そのぐらい深い反省を求められるような案件……、極めて重大な事件ばかりなのです。時折、少年法で規定されていた少年犯罪の範囲を超えているような事件が起きるわけです。

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