2016年8月12日 13:00
俳優・成河が語る「帝国劇場1,800人」の重さ、博多座への期待 - ミュージカル『エリザベート』
●演劇界には"中の人"同士の混ざり合いが必要
○『エリザベート』という作品の魅力
『エリザベート』という作品を最初に見たとき、ファンタジーな世界観に驚いたという成河。自身が演じるにあたり、実は「唐十郎などのアングラ演劇が好き」だった小池修一郎と話が合い、多くの質問を投げかけながら作品についての理解を深めた。
成河:小池先生は芸術としての本質を突き詰める点と、ショービジネスの上に立つ点と、水と油の二面性を抱えていて、その中で常に葛藤している方なんだなと、ものすごく愛せました。何よりもあの膨大な知識量、見てきたもの、考えてきたことを、尊敬することができました。
『エリザベート』という作品は懐が深くて、いろいろな国で上演される際に振り付けや演出を自由に任せてくれていたんですよね。いろんな文化を取り込んで成長していくところが凄みなんだなと思いました。僕も勉強して日が浅いですけど、日本でのエリザベートは、すごくハイブリッドに進化しているんだと思います。
本来、シニカルで退廃的な歴史劇であった作品に、日本人の持つ情緒と言いますか、少女漫画的、アニメ・コミック的、ファンタジー的な要素を加えて観客を引き付けた。