くらし情報『映画『3月のライオン』は原作をどう立体化したのか? それぞれの視点 (11) いつの間にかブレイクの高橋一生、最後に決まった加瀬亮 - 谷島正之プロデューサー』

2017年4月27日 11:00

映画『3月のライオン』は原作をどう立体化したのか? それぞれの視点 (11) いつの間にかブレイクの高橋一生、最後に決まった加瀬亮 - 谷島正之プロデューサー

と監督は言っていました。

――作中では神様みたいなイメージでもあると思うんですが、それを「人間」と捉えていたのはかなり意外でした。

加瀬さんは「他の役者が、どんどん"演技"して欲しい」と言っていました。そうすることによって、自分がどんどん"普通"になるからと。目立たなくなることにより、宗谷が神のごとく浮かびあがってくる。その作戦が成功したんだと思います。その演技だけを断片的に見たら何でもない、虚飾のない、普通なところが、すごい演技者なんでしょうね。脚本を読んで、自分がどこに立てばいいのかが多分わかっているんじゃないかと思います。


ぜひ後編で注目して欲しいんですけど、加瀬さんがふっと座っている時に、全然存在感がないんです。大友監督が「すごいよね、風景に同化してる。風景の1つになってるよ」と驚いていたけど、それだけ何も発していない、無の境地にいるんです。恐ろしいですよ、あのラスト……(笑)。

■谷島正之
1967年生まれ、東京都出身。『西の魔女が死んだ』(08)、『戦慄迷宮3D』(09)、『ラビット・ホラー3D』(11)、ヴェネチア映画祭コンペティション出品作『鉄男 THE BULLET MAN』(10)

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