くらし情報『三池崇史のキャスティング論「人間であれば、みんな役者」 - 山田孝之・綾野剛に見る"運命"の真意』

2017年5月16日 10:00

三池崇史のキャスティング論「人間であれば、みんな役者」 - 山田孝之・綾野剛に見る"運命"の真意

を残しておきたいんですよね。

○『クローズZERO』を断りに来た山田孝之

――小栗旬さん、藤原竜也さん、山田孝之さん、綾野剛さんなど、監督が抜てきしてきた俳優は、その後出演作が増え続けています。彼らも運命的に巡り会ったんですか?

そうですね。山田孝之と最初に会ったのは、彼が断りに来た時ですからね。『クローズZERO』という作品だったんですが、それまで不良役をやったことがなかった。だって、『電車男』ですよ(笑)? 引きこもりだったり、シャイだったり。そんな役が多かった。本人としてはそれでいいと思ってないんですけど、立ち回りの経験もなかったせいか、「俺には無理です」と断りに来ました。
マネージャーを通してだと申し訳ないと思ったらしいです。ただ、その目が完全にイッちゃってたんで、「その目なら全然大丈夫だよ」と伝えました。
何にも心配ない。不良にだっていろんな不良がいますからね。引きこもりだっている。アクションの練習を小栗旬とはじめると、最初は猫パンチしか打てないんですよ。それはそうですよね。そんなことやったことないわけですから。
ところが、インするまでの1カ月、そしてインしてからの1カ月で急速に覚醒するんです。

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