2017年6月1日 11:00
ホリプロ・堀義貴社長が赤字覚悟で行う「人生最大の博打」とは
特に日本と照らし合わせると、社会が閉塞して内部で対抗しあっている中で、親父が「子供には未来があるから、頑張ろう」と行動する姿は、かっこいいですよ。あらゆる世代が前に進もうという気持ちに溢れている。
だから、おじさんにこそ観て欲しいです。舞台を観に来てくださる層は女性が多くて、もちろんそれでもいいんですが、できたらおじさんを連れてきてあげて欲しい。来れば「いや、俺たちにはまだやれることがある」と思ってくれるはずです。
私は蜷川さんのおかげで色々な国に行かせてもらいましたが、どこへ行っても客席は男女比が半々なんです。日本は男性が演劇を観に行かないのがもったいなくて、感動して号泣するような経験をしてもらえれば、と思っています。――これだけの規模だからこそ、通常の客層とは違う人も来られるかもしれないですよね。
もちろんどなたもすごく大切なお客様で、観ていただければ絶対に感動してもらえる自信はあります。ただ、これから定年を迎える男性たちがたくさんいて、やることがないとか、会社を離れると居場所がないとか、下手すると定年離婚されてしまう、などと聞かされると、この先やるべきなのは「どうやっておじさんを引き込むか」