2017年6月8日 07:30
ホリプロ・堀義貴社長がロンドンのカンパニーから学んだ、子役を伸ばすオーディション
と、達成感を得て帰るわけです。そのあと電話で結果を聞くとしても、みんなに泣いているところを見られたりはしないし、「あの子は上でこの子は下だ」ということもない。次にオーディションを受けるときにも、とても自信になるんじゃないかと思いました。
●働き方改革の中、できるだけ利益を
○蜷川さんに世界を見せてもらった
――芸能事務所であるホリプロさんですが、様々な作品も世に送り出されています。ホリプロさんにとっての演劇とは、どういう位置付けなんでしょうか?
もともとは、タレントの売り出し方ありきで、『ピーターパン』というミュージカルからスタートしました。僕の父になりますけど、先代が榊原郁恵をどう売り出すかと考えていたときに、『ピーターパン』のフライングを見て「これだ」と思って持ってきました。
そこから色々なことをやり続けていた中で蜷川幸雄さんに出会い、世界を見せてもらったことは大きかったですね。「あ、世界でやれるんだ」という展望を示してもらいました。
我々のようにタレントを売り込む側ですと、やはり相手の「この人が欲しい」という都合に合わせるしかありません。でも、自社製作の映画や舞台なら、自分たちもリスクをとって自由にできます。