くらし情報『吉沢亮、映画『リバーズ・エッジ』で見せた欠落の美と生きている実感』

2018年3月1日 11:30

吉沢亮、映画『リバーズ・エッジ』で見せた欠落の美と生きている実感

しかも、キャプテンハーロックとか伊達政宗とか、黒いものをしていることが。それはたいてい名誉の負傷という強さの現れだ。だが、山田一郎の場合は白い医療用の眼帯でそれらとは違う。どちらかといえば、綾波レイ的な……つまり、どこか欠損したところに人は惹かれてしまうというようなものだ。吉沢亮は、山田一郎の欠落の美を完璧に仕上げた。

映画がはじまってからずっと、山田は虚ろな瞳をしていて、その瞳がある瞬間、ものすごい威力を発揮するのがクライマックスだ。そこに行くまでのすこしの間ではあるが、眼帯は、いい架け橋となっている。

○男子の憧れも女子の理想も

まるで、あの世とこの世の間の幽玄の美の域を演じたかのような吉沢亮、本人は、身体的には儚げではなく、わりとがっしりしている。
映画のなかで身体をさらす場面で、それがよくわかる。なにしろ、剣道2段の腕前で、映画『銀魂』(17年)で真選組一番隊隊長の沖田総悟役を颯爽と(ときどき面白く)演じていたし、出世作はヒーローアクションもの『仮面ライダーフォーゼ』(11年)の仮面ライダーメテオである。身体能力の高さと並び、端整な顔だちを生かして、ライダー以降は『カノジョは嘘を愛しすぎてる』(13年)

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