2018年3月9日 11:30
三木監督、『坂道のアポロン』知念&中川キャスティングは身長差に直感
という思いはありました。すごく難しいポジションなんですよね。薫と千太郎の2人はキャラクター作りの拠り所があるのですが、律子は受け身の立場。2人を見てどういう表情になるのか、というのが芝居のベースになります。
『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』を監督したとき、菜奈ちゃんの演技のすばらしさを感じていましたが、本当に何かを感じて出る表情のリアリティが素晴らしい女優さんだと、改めて思いました。お客さんは律子というフィルターを通すことで、2人のことをより深く理解していくので、すごく重要な役どころです。
菜奈ちゃんが素敵なのは、技術で泣いたりするんじゃなくて、現場で内から湧き出た感情を大事にするところ。その表情の嘘のなさに、ますます信頼できる女優さんになったと感じました。
――ほかにも豪華キャストが集まっているのがすごいですよね。
ディーン・フジオカさん(桂木淳一役)も、真野恵里菜ちゃん(深堀百合香役)も、中村梅雀さん(律子の父・迎勉役)もすばらしかったです。梅雀さん、本当にその世界では名の知れたベーシストですし。もともとご本人はエレキが得意ですが、今回を機に「ぜひウッドベースもやりたい」