くらし情報『ヒット中『空飛ぶタイヤ』は、「自分語りを極力排した」 脚本家の意図』

2018年6月23日 09:00

ヒット中『空飛ぶタイヤ』は、「自分語りを極力排した」 脚本家の意図

長瀬さんは台詞を言っていない時の苦悩の表情も素敵です。父親のあとを継ぎ、10年苦労してきた社長に本当に見えました。おさえた演技もとても魅力的です。ディーンさんは、大企業の社員、一筋縄ではいかない世界を、巧妙に自らの立場を保持しながら、正義のためにも立ち上がる、という難しい、ある意味人間らしい役を繊細に演じていただきました。沢田のどこへ行くのかわからない行動が、物語のいいフックになっていると思います。

井崎が唯一会社で私的な言葉を吐くのが「人、1人が死んだ」という台詞です。そこの高橋さんは特に素晴らしかった。高橋さんは自分の演技を見てくれというような過剰な芝居をしないのに、存在感のある、好きなタイプの役者さんです。


――最後に本作を手掛けた脚本家として、作品の見どころを教えてください。

池井戸さんの原作。長瀬さんの主演。サザンオールスターズの主題歌。本木監督の演出。どんなきっかけでもいいから、劇場に足を運んで観てもらいたいです。1人でも多くのみなさまに観てもらうことを願っています。

■林民夫
1966年、神奈川県出身。
『ルート225』(06)で劇場用映画を初執筆。以後『フィッシュストーリー』(09)

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