『極悪女王』白石和彌監督がこだわった、当時の熱量の再現 ゆりやんらの努力によって「想像以上にリアルに」
あと、彼女たちは反目し合いながら戦っていくけれど、もともとは同期で親友で、同じ釜の飯を食べていた修行時代があったわけで、そこを物語としてどう帰結させるかというのもすごく重要なテーマでした。
――彼女たちの関係性に惹かれた部分が大きかったということでしょうか。
そうですね。『極悪女王』というタイトルでダンプ松本を描こうとなった時に、ダンプ松本がめちゃくちゃなことやって日本中から嫌われて、それでも自分なりの生き方で生きていくという話になるのかなと思っていましたが、いろいろ取材していくと、すごくピュアな少女たちがプロレスを武器に何かと戦っていくという話に変わっていき、そっちの方が青春感があっていいなと思いました。プロレスの話ですが、みんなが抱えている物語にできるといいなという思いもあり、見てくださる方たちが「私も戦おう」という風になるといいなと。
――ドラマ部分をしっかり描かれたということですが、あくまでも事実に基づいて?
もちろんドラマとして創作した部分はありますが、基本的には事実に基づいて作りました。
○ゆりやんら驚異の肉体改造「ここまでやってくれると思ってなかった」
――ゆりやんさんをはじめとするキャストの皆さんの並々ならぬ努力も感じられますが、彼女たちにはどのようにリクエストされていたのでしょうか。