坂口健太郎、4度目共演・有村架純との作品作りを語る「架純ちゃんと一緒にやるときは…」
僕と架純ちゃんは愛していた人を亡くしてしまった経験はないけど、そうなったらどう思うか。架純ちゃんと僕が今まで生きてきた歴史に照らし合わせて、どう感じたか話をしました。
――坂口さんがこの作品に出演しようと思ったのは、企画や座組の部分が大きかったのでしょうか。
僕が聞いた段階では共演者は架純ちゃんだけでしたが、またご一緒できるというのはありましたし、プロデューサーの岡野(真紀子)さんのエネルギー感というか、この作品への熱量を感じ、僕はけっこうそこでほだされることが多いかもしれないです。作品に対するエネルギーを聞いて、頑張ってみようというのは、普段から多い気がします。
●「果たしてできるだろうか」と感じた難役への挑戦
――有村さんの演技に関して本作で改めて魅力を感じた部分はありましたか?
彼女は今回、お芝居的には新しい、今まであまりやってこなかった挑戦をされたと思います。この作品は、ドロッとさせることもできたと思うんです。もうちょっと湿度を感じるお芝居をして、好きになってはいけない人を好きになってしまった、心臓が動いてしまったという表現を粘着質にやろうと思ったら簡単にできる話でしたが、そこがメインではなく、愛情がどうしても行ってしまうという……僕だったら、雄介の心臓としてさえ子に行ってしまう、でももしかしたら成瀬は、自分も心が動く瞬間が絶対あったと思うし、さえ子も雄介の心臓が入っているから雄介をと思っているけど、どこかで成瀬という存在に気持ちが動いてしまうことがあったと思うんですね。