くらし情報『映画『ニート・ニート・ニート』、撮影現場で生まれた「くだらねぇ」』

映画『ニート・ニート・ニート』、撮影現場で生まれた「くだらねぇ」

――たしかに、作中ではなかなか気持ちが交わらないですよね。

そうなんですよ。もちろん役者として、4人とも仲は良かったんですが、僕はどこかのタイミングで灯さんを呼んで、「1人の時間をたくさん作ってね」と言いました。というのも、作中では目的のない3人の男たちと、唯一目的がある月子が旅をしていて、彼女は男たちのことを、ずっと嫌悪しているんです。3人の態度も生き方も全て嫌いで許せないけど、どこかのタイミングで、ちょっとだけ許す。だから、それまで月子は孤独な浮世者でいてほしいと思っていました。

○ラブシーンにしたかった2人の場面

――ニートの3人が夜の河原で気持ちをぶつけ合うシーンも印象的でした。

3人に関しては、河原のシーンで初めてそれぞれの想いを吐露するので、撮りながらも印象深いです。
クランクインする前に、3人の間合いを感じたいだろうなと思い、リハーサルの機会を設けたんですが、それがまさに河原のシーンでした。

リハーサルとは違ったセリフが生まれたのも、あのシーンでしたね。キノブー(森田)がレンチ(安井)に馬乗りになって殴っている場面で、最後に月子が「くだらねぇ」と言うんですけど、あれは台本にはありませんでした。

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